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相続した空き家の3,000万円特別控除

親が一人で住んでいた古い家を相続して売るとき、譲渡所得から最大3,000万円を差し引ける特例があります。要件、2024年の改正、期限をまとめます。

更新:2026年10月18日

どんな特例か

家を売って利益(譲渡所得)が出ると、所得税と住民税がかかります。親が住んでいた古い家を相続して売る場合、条件を満たせば、その利益から最大3,000万円を差し引ける特例があります。正式には「被相続人の居住用財産(空き家)に係る譲渡所得の特別控除」といいます。親が昔安く買った家だと、取得費がわからず売値の5%しか経費にできないことも多く、この特例の有無で税金が数百万円変わることがあります。

主な要件

  • 昭和56年(1981年)5月31日以前に建てられた家であること(旧耐震基準の家)。区分所有のマンションは対象外です。
  • 亡くなる直前まで、親がその家に一人で住んでいたこと。老人ホームなどに入居していた場合も、要介護認定を受けていたなど一定の条件を満たせば対象になります。
  • 相続してから売るまで、人に貸したり、事業に使ったりしていないこと。
  • 売値が1億円以下であること。
  • 相続が始まった日から3年を経過する日の属する年の12月31日までに売ること。
  • 親子・夫婦など特別な関係の人への売却ではないこと。

2024年1月からの改正点

  • 買主が解体・耐震改修してもよくなりました。 以前は、売る人が売る前に解体するか耐震改修する必要がありました。2024年1月1日以後の売却では、売った年の翌年2月15日までに買主が解体または耐震改修を済ませれば対象になります。
  • 相続人が3人以上の場合は、1人あたり2,000万円になりました。2人までなら1人3,000万円です。

期限の例

2024年5月に親が亡くなった場合、3年を経過する日(2027年5月)の属する年の年末、つまり2027年12月31日までに売る必要があります。

また、この特例そのものの適用期限は、2026年10月時点で2027年12月31日までの売却とされています。延長や要件の見直しが要望されていますが、決まるのは毎年末の税制改正です。期限が近い場合は最新の情報を確認してください。

手続き

税金が0円になる場合でも、確定申告が必要です。家がある市区町村から「被相続人居住用家屋等確認書」を発行してもらい、申告書に添えます。確認書の発行には、親が住んでいたことや空き家だったことを示す書類(電気・水道の使用状況など)を求められます。相続した後に空き家の状態を保ち、記録を残しておくことが大切です。

ほかの特例との関係

  • 相続税の「小規模宅地等の特例」とは併用できる場合があります。
  • 親が生きているうちに親自身が売る場合は、この特例ではなく「居住用財産の3,000万円特別控除」を検討します(別の記事で説明しています)。

この記事は2026年10月時点の制度にもとづく一般的な説明です。要件が細かく、少しの違いで使えないことがあります。売る前に、税理士または税務署に確認してください。

この記事は一般的な説明です。個別の判断は税理士・司法書士・弁護士などの専門家にご相談ください。