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管理不全空家・特定空家と固定資産税

空き家の管理が行き届かないと、市区町村から指導・勧告を受け、土地の固定資産税が上がることがあります。2023年の法改正でできた「管理不全空家」と、防ぎ方をまとめます。

更新:2026年10月18日

住宅が建っている土地は税金が安い

家が建っている土地(住宅用地)は、固定資産税が大きく軽くなる特例があります。

  • 200㎡までの部分:固定資産税の課税標準が6分の1(都市計画税は3分の1)
  • 200㎡を超える部分:固定資産税の課税標準が3分の1(都市計画税は3分の2)

このため「家を壊すと税金が上がるから、空き家のまま置いておこう」と考える人が多く、空き家が増える原因のひとつになっていました。

2つの段階:管理不全空家と特定空家

空き家対策の法律(空家等対策の推進に関する特別措置法)は、2023年12月の改正で次の2段階になりました。

  • 特定空家:倒壊などの危険がある、衛生上ひどく有害、景観を著しく損なっているなど、そのまま放っておけない状態の空き家。
  • 管理不全空家(2023年12月から):今は特定空家ほどではないが、放っておくと特定空家になるおそれがある空き家。たとえば、窓ガラスが割れたまま、雑草や庭木が伸び放題、外壁や屋根の一部が傷んでいる、などです。

勧告を受けると特例が外れる

市区町村は、まず持ち主に「指導」をし、改善されないと「勧告」をします。勧告を受けると、その土地は住宅用地の特例の対象から外れます。

  • 特例が外れると、土地の固定資産税は単純計算で最大およそ6倍の水準になることがあります(実際には負担を急に増やさない調整があり、何倍になるかは土地によって違います)。
  • 特定空家では、さらに改善の「命令」、従わない場合は過料や、市区町村が代わりに解体して費用を請求する「代執行」まで進むことがあります。

以前は特定空家にならないと特例は外れませんでしたが、改正でその手前の段階でも外れるようになった点が大きな変化です。

防ぐためにできること

  • 年に数回は見回る:換気、通水、雨漏りや破損の確認。郵便物がたまると空き家だと知られ、防犯上もよくありません。
  • 庭木・雑草の手入れ:隣家への越境や、害虫の発生は苦情になりやすいところです。
  • 連絡先を伝えておく:近所の人や自治会に連絡先を伝えておくと、問題が小さいうちに知らせてもらえます。
  • 遠方なら管理代行:月に数千円〜1万円前後で、見回りと報告をしてくれるサービスがあります。
  • 市区町村から通知が来たら放置しない:指導の段階で改善すれば、勧告には進みません。

「放置のコスト」は税金だけではない

固定資産税のほかにも、火災保険、水道・電気の基本料金、草刈りや修繕の費用、通うための交通費がかかり続けます。いえのことの査定では、こうした10年分の費用と、特例が外れた場合に増える税金の目安を一緒に出しています。持ち続けるか、早めに手放すかを考える材料にしてください。

この記事は2026年10月時点の制度にもとづく一般的な説明です。管理不全空家の判断基準や手続きは市区町村によって運用が異なります。お住まいの市区町村の空き家担当窓口にご確認ください。

この記事は一般的な説明です。個別の判断は税理士・司法書士・弁護士などの専門家にご相談ください。